印刷都市東京と近代日本
会場  印刷博物館
主催   凸版印刷株式会社 印刷博物館
後援  東京都印刷工業組合

会 期  2012年10月20日(土)~2013年1月14日(月・祝)
休館日  毎週月曜日
(ただし12月24日(月・祝)、1月14日(月・祝)は開館。
12月25日(火)、12月29日(土)~1月3日(木)は閉館)
開館時間 10:00~18:00(入場は17:30まで)

観覧料 一般500円、学生300円、中高生200円、小学生以下無料
※20名以上の団体は各50円引き
※65歳以上の方は無料
※身体障害者手帳等お持ちの方とその付き添いの方は無料
※11月3日(土・祝)文化の日は入場無料

東京は日本で一番印刷業が盛んな都市です。いったいどのようにして印刷都市東京は誕生したのでしょうか。その答えの一つとして、東京の印刷は日本の近代化に大きく関わってきたということがいえるでしょう。

本展覧会では、近代日本の礎が築かれた1860~1890年頃に焦点をあてます。この時代は幕末維新期で、政治・経済・社会・文化が激変し、30年という年月で、日本は幕藩体制から、東アジア初の近代的立憲国家へと変貌を遂げた時代にあたります。 同時にこの時代は、印刷にとっても伝統と革新が入り交じるたいへんな興亡期でした。これまで日本の印刷の主流であり続けた木版印刷に加えて、新興の活版印刷と石版印刷が 徐々に盛んになっていきます。東京という舞台の上で、日本と印刷の近代化は急速に進んでいきました。

本展覧会では、印刷博物館の収蔵品を中心に約130点の資料を展示することで、近代日本をつくってきた東京の印刷について考えていきます。

公式サイトはこちら
http://www.printing-museum.org/exhibition/temporary/121020/index.html

早稲田をめぐる画家たちの物語  小泉清・内田巌・曾宮一念・中村彝

会場  早稲田大学會津八一記念博物館
主催   早稲田大学會津八一記念博物館

会 期 2012年9月24日(月)~11月10日(土)
休館日 日曜・祝日

観覧料 無料

「早稲田」に縁ある4人の画家たち―小泉清・内田巌・曾宮一念・中村彝。

「早稲田」のまわりに残された彼らの絵画作品や書簡から、彼らと「早稲田」の人びとがつむいだ物語を読みときます。当館新規受贈の安藤更生コレクションのほか、早稲田中学・高等学校で大切に保管されてきた絵画等、約50点の作品たちが語り出すお話に耳を澄ませてみてください。

公式サイトはこちら
http://www.waseda.jp/aizu/2012/2012%20exhibition/kikaku2012/koizumi/kikaku2012-koizumikiyoshi.htm

絵師・金蔵 生誕200年記念 大絵金展 極彩の闇
会場  高知県立美術館
主催   高知県立美術館・KUTVテレビ高知
後援  高知県教育委員会・高知市教育委員会・高知新聞社・NHK高知放送局・KCB高知ケーブルテレビ
エフエム高知・高知シティFM放送・明治美術学会・文化資源学会
協力  香南市絵金生誕200年記念事業実行委員会
助成  平成24年度文化庁文化芸術振興費補助金(文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業)、美術館連絡協議会

会 期 10月28日(日)~12月16日(日)
休館日 会期中無休

観覧料 一般前売650円/一般850(650)円
大学生550(450)円/高校生以下無料

*( )内は20名様以上の団体料金
*年間観覧券(2500円)所持者は無料
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳及び被爆者健康手帳所持者とその介護者(1名)、高知県及び高知市長寿手帳所持者は無料

幕末明治の土佐を舞台に活躍し、「芝居絵屏風」で一世を風靡した絵金こと絵師・金蔵〔文化9年(1812)~明治9年(1876)〕。
町人の子として高知城下で生まれるも、画才を認められて江戸で狩野派を学び、帰郷後は土佐藩家老の御用絵師に出世します。しかし、贋作事件に巻き込まれて城下を追放されたと伝えられます。その後、放浪の時代を経て、一介の町絵師として生み出したのが、歌舞伎や浄瑠璃などの物語を極彩色と大胆な構図で描き出した芝居絵屏風でした。 土佐独特の芝居絵屏風は、氏子たちが神社の夏祭りに出来映えを競い合って奉納するなど各地で大流行し、絵金没後も弟子たちによって戦前まで描き続けられました。芝居絵屏風のある夏祭りの風景は、現在も地域の人々の手で大切に守り伝えられています。 今年は絵金生誕200年の節目に当たります。絵金とその弟子たちの貴重な作品約200点が一堂に並ぶ本展を通じて、高知が誇る絵金文化の豊かさを、ぜひ多くの方々にご堪能いただきたいと思います。

公式サイトはこちら
http://www.kochi-bunkazaidan.or.jp/~museum/contents/exhibition/exhibition/2012/ekin/ekin02.html

もうひとつの川村清雄展 加島虎吉と青木藤作-二つのコレクション

会 場:目黒区美術館
会 期:2012年10月20日(土)〜2012年12月16日(日)
時 間:10:00~18:00
※入館は17:30まで
※開館時間は電力事情等により変更になる場合があります
休館日:月曜日 観覧料:一 般 600円(450)
大高生・65歳以上 450円(350)
小中生 無料
( )内は20名以上の団体料金、障がいのある方は半額・付添者1名は無料

主催:公益財団法人目黒区芸術文化振興財団 目黒区美術館
協力:那珂川町馬頭広重美術館
後援:明治美術学会

川村清雄(1852 嘉永5 ~ 1934 昭和9 年)は、江戸、明治、大正、昭和を生き、明治以降もっとも早い時期に海外で学んだ画家です。 徳川家の給費生として津田梅子らとアメリカに留学し、のちに渡ったイタリアではベネチア美術学校で本格的な西洋画を学びます。 西洋画の卓越した技術を持ちながら、日本の絵画を研究、絹本に金箔下地に油彩で、歴史や故事などのテーマを描き、その異彩を放つ画風で注目を集めました 勝海舟や小笠原長生などの支援を受けながらも、時代から孤立ししばらく人々の記憶から遠ざかっていましたが、1980 年代には川村清雄研究が盛んになり、いくつもの成果が報告されています。その一つ1994 年静岡県立美術館での回顧展は当時大きな反響を呼びました。
「明治以降、海外で学び活躍した作家の初期の作品」を収集のテーマに取り上げている目黒区美術館では、川村清雄のフランス、イタリア時代(1876-1881)の貴重な素描5 点を開館後まもなく入手しています。 そして幸運にも2004 年度に、川村の代表作で行方が分からなかった、屏風仕立ての「村上彦四郎」を含む大正時代から昭和にかけての作品33 点を、川村清雄とゆかりのあった加島虎吉ご遺族からご寄贈いただきました。当館では、このコレクションを翌年「川村清雄を知っていますか?」展として初公開し、小規模展ながらもいくつかの話題にも上りました。この展示から7 年経過した現在までに、川村の大型の作品がいくつも発見されるなどさらに川村研究も展開しています。
そうした中、今年の秋に江戸東京博物館(静岡県立美術館に巡回)では大規模な「川村清雄」展が開催されます。当館ではこれに合わせ「もうひとつの川村清雄展」を同時期に開催し、当館のコレクションに加え、さらに栃木県那珂川町馬頭広重美術館に収蔵されている、青木藤作が集めた川村作品もあわせてご紹介します。
江戸東京博物館が川村の全体像を総括することに対して、当館の展覧会では、目黒区美術館と那珂川町馬頭広重美術館の二つのコレクションに合わせ、さらに当館のコレクションが、出版業を営んでいた支援者加島虎吉の旧コレクションという意味から、川村がかかわった書籍や冊子の装丁デザインにも光をあてていきます。こうした当館ならではの展示により、江戸東京博物館とは違う視点からスポットを当て川村清雄の魅力に迫ります。

〈展覧会構成〉
(1).川村清雄の修学時代
目黒区美術館が所蔵する川村の海外での修学時期の作品(フランス、イタリアで描いた作品)を紹介します。

(2).加島虎吉と川村清雄
加島コレクション:出版に関する取次業を営む加島虎吉と川村清雄の出会いから、加島が支援し入手した作品、戦火を潜り抜けた加島家によって守られ奇跡的に助かったっ幻の作品群、当館所蔵の「加島コレクション」を紹介します。 また、至誠堂を創業し、出版に関わった虎吉を紹介、店のあった日本橋界隈の出版事情にも触れます。

(3).青木藤作と川村清雄
加島虎吉より少し遅れて、川村と懇意になった青木藤作は、栃木県氏家町出身の資産家で、徳富蘇峰の思想に傾倒し生涯交流を深めました。 徳富蘇峰の引きあわせにより川村も青木藤作を知り、交友がはじまり、青木藤作 の元には、比較的晩年に近い時期のよい作品が集まっていきます。 青木藤作のコレクションが寄贈されたことにより建設された栃木県那珂川町馬頭広重美術館には、こうした経緯から川村の作品が多数おさめられています。 本展で、加島コレクションと青木コレクションが初めて一緒に紹介されることになります。 当館の作品の中にも、この時期に近いものも多数含まれるので川村の晩年の仕事を検証する良い機会となるでしょう。

(4).『新婦人』『新小説』・装丁に見る川村の美意識
川村清雄は、おもに大正期になると、当時人気のあった『新小説』などの文芸雑誌の表紙のデザインを多く手がけ、はなやかなこうした冊子ともに、「大正名著文庫」などの地味な書籍だが、手の込んだ装丁にも力をふるいました。
この時代特有の手の込んだリトグラフ印刷も必見で、川村の装丁に関する仕事を検証します。

〈出品〉 目黒区所蔵作品より40 点程度、那珂川町馬頭広重美術館所蔵より約50 点。装丁関係:50 点

公式サイトはこちら
http://mmat.jp/exhibition/archives/ex121020-3

維新の洋画家 川村清雄
会場  江戸東京博物館
主催   公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、読売新聞社
後援  明治美術学会、イタリア大使館、フランス大使館
協力  日本航空

会 期 2012年10月8日(月曜日〈祝〉)〜2012年12月2日(日曜日)
休館日 月曜日(ただし10月8日(月・祝)は開館)、10月9日(火)

観覧料(税込)    特別展専用券     特別展・常設展共通券    特別展前売券
一般         1,300円(1,040円)  1,520円(1,210円)     1,100円
大学生・専門学校生  1,040円(830円)   1,210円(960円)      840円
中学生(都外)高校生
65歳以上         650円(520円)    760円(600円)     450円
小学生・中学生(都内)   650円(520円)    なし           450円

※中・高・大学・専門学校生の方は学生証を、65歳以上の方は年齢を証明するもの
(健康保険証・運転免許証など)のご提示をお願いいたします。
※( )内は20名以上の団体料金。

近代日本美術の知られざる先駆者・川村清雄(かわむら きよお)〔嘉永5年(1852)~昭和9年(1934)〕―近年とみに評価が高まっている幻の洋画家です。旗本の家に生まれ、明治維新からまもない時期に渡欧し本格的に油絵を学んだ最初期の画家でしたが、当時の洋画壇から離れて独自の画業を貫いたため、長らく忘れられた存在でした。しかし彼が生涯をかけて追究した日本人独自の油絵世界は、今急速に見直されてきています。

本展は、清雄の最大の庇護者であった勝海舟(かつ かいしゅう)に捧げられた《形見の直垂(ひたたれ)(虫干)》(東京国立博物館蔵)をはじめとする絵画の代表作や初公開作品を含む約100点の絵画が一堂に会する最大規模の回顧展です。とくに注目されるのは、フランスへ渡った晩年の傑作《建国(けんこく)》(オルセー美術館蔵)が初めて日本に里帰りすることです。昭和4年(1929)にパリ・リュクサンブール美術館に納められたこの作品は、《振天府(しんてんふ)》(聖徳記念絵画館蔵)とならび清雄の画業の集大成となった作品ですが、日仏ともにこれまで展覧会場で公開されることがありませんでした。本展はこの秘蔵の傑作を目にすることができるまたとない機会です。さらに、清雄が絵画の理想としたヴェネツィア派最後の巨匠ティエポロの名画《聖ガエタヌスに現れる聖家族》(ヴェネツィア・アッカデミア美術館蔵)が、ヴェネツィアから来日します。

また本展では、清雄が守り伝えてきた幕臣川村家資料を中心とした歴史資料約100点を集結し、幕末から明治・大正・昭和へと続く激動の近代を生きた清雄の人生を、彼を支えた徳川家達(いえさと)や勝海舟など人物交流のエピソードを織り交ぜて立体的に描き出します。美術愛好家のみならず、歴史ファンにも見逃せない展覧会です。

公式サイトはこちら
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/exhibition/special/next.html

中村直人 彫刻の時代
会場  小杉放菴記念日光美術館
主催  〈中村直人 彫刻の時代〉展実行委員会/財団法人 小杉放菴記念日光美術館
日光市/日光市教育委員会
共催  佐久市立近代美術館/ナオンド委員会

会 期 2012年7月21日(土曜日)〜2012年9月9日(日曜日)
休館日 毎週月曜日

入館料  一般700(630)円、大学生500(450)円、高校生以下は無料
( )内は20名以上の団体割引料金

中村直人(1905〜1981)は、第二次世界大戦後のパリにおいて、第二次世界大戦後のパリにおいて、 揉み紙にグワッシュで描いた特異な 絵画作品により絶大な人気を博し、1964(昭和39)年に日本へ帰国後は、二科会を中心に活躍した画家としてよく知られています。しかし、渡仏以前の直人が、 新進気鋭の彫刻家として注目されていた存在であったことについては、現在、どれだけ知られているでしょうか。
長野県小県郡神川村(現在の上田市)に生まれた中村直人は、木彫家・吉田白嶺に師事したのち、農民美術運動にも関わりながら、昭和初期の再興院展において、辻晉堂などと並ぶ新世代の彫刻家として活躍します。1937(昭和12)年に日中戦争が勃発すると、彫刻家としては初めての従軍作家として中国へ向かい、日本美術院の研究所で小杉放菴からデッサンを学んだ経験をもとに、日本兵たちの行軍の様子や、中国の風物を巧みに描き出していきました。
その後、終戦にいたるまでのあいだに、陸軍省や海軍省の外郭団体が主催する美術展覧会へ、九軍神や山本五十六に代表される軍人像、防人や吉田松陰のような歴史上の人物、《草薙剣》といった日本の神話、新たに従軍したラバウルの風俗などを題材とした、ナショナリスティックな作品を発表していきます。それらの作品が、当時、いかに注目を集めていたかは、数少ない「作戦記録彫塑」を海軍省から依嘱されたこと、終戦後に現れた美術団体によって戦争責任を問うべき美術家のリストが作成されたとき、藤田嗣治や横山大観らと並んで、彫刻家としてはただ一人、中村直人の名前が挙げられたことからも明らかです。“彫刻の時代”の全盛期を戦中期にむかえてしまったことが、直人の彫刻の位置づけをこれまで難しいものにしてきた一因であったといえるでしょう。1952(昭和27)年、直人は友人の藤田嗣治を頼って、一家でフランスへ渡り、画家としての道を歩みはじめました。
この展覧会は、中村直人の戦前・戦中期の彫刻を可能な限り一堂に会する、初めての、彫刻を中心とした回顧展です。近年、戦中期の美術を再検証する展覧会や出版が相次ぎ、また、日本の近代彫刻史の研究も進んでいる状況のなかで、中村直人は、これまで充分に検証される機会のなかった存在でした。今回の展覧会では、戦後初めて一般公開されることになる、従軍取材をもとにした《暁の進軍》などの戦前の作品や資料を中心に、渡仏後の絵画・彫刻作品や、直人に多大な影響を与えた師・吉田白嶺、農民美術運動の先駆者として知られる実兄・實の作品などもあわせて出品されます。これらの作品によって、彫刻家から画家への転身の背景を探り、中村直人が日本の近代美術に果たしてきた役割を再考することを目指します。

公式サイトはこちら
http://www.khmoan.jp/html-1/y-2012/ex-113.html

正岡子規と美術(終了)

主催  横須賀美術館
協力  松山市、坂の上の雲ミュージアム、松山市立子規記念博物館
みかさルネッサンス事業実行委員会

会 期 :2012年2月11日(土・祝)~4月15日(日)
休館日 :3月5日(月)、4月2日(月)

入館料 :一般 800(640)円/高大生・65歳以上 600(480)円/中学生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金
*中学生以下無料および市内在住在学の高校生は無料。

近代俳句の革新者として知られる正岡子規(1867-1902)は、愛媛県松山市に生まれました。 子規は、浅井忠(ちゅう)、中村不折(ふせつ)ら洋画家と親しく交流し、子規の文学の根本をなす「写生」の理論も、彼らとの交流の中ではぐくまれたといわれています。
それは、過去の因習や主観を捨て、目の前に見えるものの客観的な描写によって、真実に到達しようとする思考のあり方であり、明治という時代の精神を象徴するものといえるでしょう。
本展では、子規が自ら描いた絵画作品をはじめ、自然のなかの美を追い求めた明治の画家たちの作品を紹介いたします。

公式サイトはこちら
http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/kikaku/947.html